AKB48×ハロプロ 現代アイドル読解学

今をときめくアイドル達の輝きとそれらを取り巻くヲタらの生態を研究・観察していきま~す。

『輝け!AKB48歌唱力No1決定戦』SKE48白井琴望が歌上手くなっていた件。。。

           

SKE48は白井琴望です。

まあ見事に審査員からも(好意的な)ヲタらの各種サイトのコメント感想文からも名が出ることのなかった「白井琴望」は、見事に相手にされていなかった空気感が哀れでエゲつない。。

悪く言われるよりかは全然ましだが、良くも悪くもいい意味で刺さりはしなかったということになる。

がしかし、ゼロポジ大会を観ている者からすると、良かったね~と安心できた。

歌を聴くのが怖いという現象巻き起こすのは現代アイドルあるあるみたいなもので一か八か。かとみなくらい振り切ってくれればあるいは道重みたいに行くところまで行ってくれればいいけどそうじゃない中途半端な下手さは淡く切なく悲しい気持ちにさせられる(アイドルがプロレスやるよりこちらの方がよっぽど大問題だ!)からそれの方が怖いコワい。

 

白井琴望、ちゃんと上手くなっていたね!

たかが半年程度で、精神と時の部屋で修行しているわけでもないんだからそんな急に上手くなるかいなwww…というこちらの予想をいい意味で裏切ってくれた。

今年4月辺りにオンエアされたゼロポジ大会では、(わかるよわかるよ~めちゃめちゃ緊張するのも)声がブルブルブルブル震えちゃっていてf分の何揺らぎだよ!?ってくらい震えていてお世辞にもお上手とは言えない有様で惨敗だった、あの白井琴望が、化けていた。

良い目をしているではないか…あの日の未熟で不器用でしかしがむしゃらにギラギラしていた岡田奈々の様でもある。

そうか…ポスト岡田奈々、第二の岡田奈々岡田奈々的ストーリーを紡いでいる者がSKE48にもいたということだ。

岡田の歌に関してはAKB48の段で語るとして、彼女もまた当初は今のような歌声を手に入れてはいなかったのだからして、精進することから逃げずにどれだけ経れるか、バラエティもダメ、総選挙もダメ、そんな白井琴望が「何に」やる気を見出して精進するかどうかの今後の展開。一発逆転のシンデレラカウンターが、歌にあるかもしれないという可能性が見えた気がした。またそれを、ゼロポジ大会と比べて「上手くなってる」と実感できるレベルで聴かせてくれた。

なんといってもゼロポジ大会の時のような声の震えがまるでなかったから始終聴くに堪える「歌声」になっていた点が特筆すべき。

そんなことは出来て当たり前のことだろが!

と言われると返す言葉も無いのだが、白井琴望にとってはとても大切なことなのだ。

どういうことかって、白井琴望は音痴ではないんだよね。音程はきちんと当たっている。気持ちいいくらいにあたるあたる。変な意味ではなくて。。音がね。

ところが、緊張及び彼女の心の脆さや気の弱さメンタル的なところで声が震えちゃうもんだから、ビブラート通り越して半音振り切る音程のハズレにまで及んでしまう。これはすごくマイナスで、ある意味で女の子あるある、あるいは歌い馴れてない人あるある、緊張しいな人のあるあるかもしれない、かなり大きな損をしてしまう要素だ。

それを克服してしっかり堂々と歌えた点がまずは何よりも素晴らしい。

 

それで見えてくるのが第二の難関「声量」問題。

彼女のバラエティでの「声の張り」から察して容易に理解できる。パワーが不足してしまう。力負けしてしまう。音のキープ力。

NGT48山田野絵が良いサンプルとなったかもしれない、(あくまで個人的にだが)山田の歌はあまり良さがわからなかったものの音のキープ力は確かにNGT48の中ではかなり唯一出来ていたそんな彼女が予選初期順位が15位くらいだっけ?菅原りこよりも高評価だったのは音のキープ力、第二の難関、裏テーマの攻略に成功していたからでもある。

 

基本的には歌(歌唱)に正解などない、すべてが魅力となり長所となり武器となり唯一無二の個性となるものだ。

ただ絶対的な正解があるとすればそれはドレミファソラシ半音すらきっちり合わせる「音程」についてだろう。ここだけは譲ることのできない絶対的な正解としてよいはずだ。

これは基本中の基本で、最初の大きな大きな「ふるいかけ」で、(まあそーゆー大会だと理解してメンバーたちも望んでいるから言ってしまって良いだろう)音痴はこの最初の段階で落とされてしまう。

すると次に、番組が用意した楽曲ほぼすべてに見られる「キープ力が試される」盛り上がりのサビ場面、生半可な喉では歌いきれない声ひっくり返っちゃう系の高まり。ここが、まるでダメか、ギリギリなのか?いっぱいいっぱいクリアするのか?容易に歌えちゃうのか?

第二の難関、裏テーマ、実はこれも大きな「ふるいかけ」が白井琴望の前に立ちはだかる。

菅原りこも惜しかったなぁ…という部分でもあり、歌姫佐藤杏樹や清司麗菜もまんまとここがダメだった。白井琴望も然り。

名前がめんどくさいのでこっちゃんと書くがこっちゃんは特にサビでいきなり出鼻くじかれて失速してしまった。NGT上3人はその箇所だけダメだったね、に対してこっちゃんは苦しくなっちゃって音の気持ちいいアタリがだいぶハズれてしまった。

 

と、思ったら…

1つ1つを~

…そばにいたかった withoutyoubutyouaremine あなたのキスを…

 

二回目のサビへの接続場面。

鳥肌鳥肌;;

ラスト盛り返したね…素晴らしい。

恥じて、心折れて、グダるのではない。

歌う直前、脚を開いてスタンスを取ったあの瞬間から、彼女はずっと集中していた。

 

自分の中にとてつもない痛さ爆発の「偏見」があって、日本人の歌の歌詞に「英語」が混ざるというダサさ、それをまた日本語丸出しに歌うという気持ち悪さ。かといってそこだけアメリカ人の発音で繰り出しても浮いてしまってダサい。だから日本語歌詞に英語を混ぜるなと…。

アイドル楽曲にもいっぱいあろう、古くはモーニング娘。が全部を英語の歌詞で歌うというふざけた試みをしていたこともあった。小学校の頃から英語を勉強しておきながらにして欠片も英語を話せない無様な如きが何をさらしとんねん…と。

そーゆー痛い偏見を持っているので英語が混じる場面で興ざめしてしまうのは主に歌い手の「日本語丸出しの発音」やらの寒さで。

さあしかし困ったことに…初めてではないだろうがまさかこんなしょ~もない大会のしょ~もない女子の歌で(いい意味でしびれて)鳥肌になるなんて…。

ここはたまらんね…こっちゃんの名場面に登録しても良いナイス歌声!

 

前回ゼロポジ大会で、女性審査員の人が指摘して褒めていた箇所で自分も感じた「アイドル色の強い歌声の魅力」、彼女もまた「いい歌声色」を持っている。

(上手いことは否定しようのない)岡田奈々のように、キンキラキンのsinとかtri的シンセリードみたいな歌声は、個人的には面白味が感じられないので、小熊倫実とか、菅原りことか、白井琴望のような、ぬくもりのあるフルートボイス、素人くさいのではない、良質な管楽器を彷彿とさせる(ハスキーとはまた違う)息づかい漂うボイスが「アイドル歌唱として魅力的だ!」と思っているので、白井琴望、この人も小熊倫実と同じで「本気で歌に取り組んでめちゃめちゃ上手くなったらなぁ…」と思わずにはいられないうずうずを感じさせてくれる。

それがよく出たのが1つ前の「を~~~~」の延ばし、震えなし、当たってる、圧もある、かといってゴリラの猛りでもない。アイドルボイスの延長上でしっかりと出来ていた。

それとこの人の歌の魅力で最大の特徴「リリース」がすごく気持ちいい!

リリースは、特に延ばしてからの音のスッと消えてく様子がとにかくキレイで心地いい。

管楽器的、と上で述べたようにリリースがキレイだとホント聴いていて心地いいんだよね。

これは白井琴望のものすごい武器で財産になると思う。歌に関して。

これが、チャッチャカチャッチャカスピード感のある曲の中では活きないかもしれないけど、バラードであれば光り輝く魅力となる。

 

 

声量問題はやっぱり大きく、かといって今から山田野絵とか中西智代梨みたいにバラエティでしゃべくって声を張り上げてって、そーゆーことも出来ないだろうから歌が好きで歌をやっていきたい気持ちであれば歌い込んでいくしかないだろう…。

でも、菅原りこ同様に、彼女は手の振りをきちんと貫き通して歌ったんだよね。リズムの取りという意味での手の動きではないんだよ。これが出来るって、弱弱しい女々しい照れ屋さんでもないはずだ…。あのオカマの歌唱指導の先生もこーゆータイプは好きで好意的なはず。棒立ちで歌ってんじゃないわよあなたたち!もっと気持ちをぶつけなさいよ!。。みたいな。

 

本来は、圏外に散った総選挙後のいくつかのバラエティで化けて出て来てほしかった、しかし彼女の性格、人柄、心の壁がそうはさせなかった。

色良し、音良し、しかし「声の張り」がやはりまた彼女の前に立ちはだかった。

ゼロポジ、今回のこれ、と続いて第三回の歌唱大会でもあるのなら、また挑戦してもらいたいし、声量問題をクリアしてさらに化けたアイドル白井琴望の歌声が聴きたいと思わずにはいられない。

 

なにをそんな、臭いものにフタ、みたいな、見て見ぬフリして白井琴望の歌唱をスルーしてしまうのか…全然良かったよ、とても素晴らしかった。

もちろん、蚊帳の外のヲタらなぞどうでもよくって彼女自身が自信を持ってくれるといいなと、強く感じるのと同時に、ホントこのAKBグループってものは歌を無下にしてきた(している)集団だから、そこを頑張ったとて…という虚しさや、熱くなれないアイドル達側の気持も垣間見れる。手を握って家でルームshow開催してキャーキャー言われて人気出て仕事豊富で、その片隅で歌の練習頑張って頑張っていながらにして後列彼方に据えられたんじゃ馬鹿丸出しにしかならない、だったら乳出して手を握りに行こうと思うのが女子たるだろうこの点が、他のアイドル勢を持ち出されて非難され、世間一般からわかりやすくあからさまに、嫌われた点でもある。

 

 

 MCトップリードの横にいるオッサンが述べた言葉。

「とても素晴らしい企画ですね。」

「アイドル1人1人の歌声が、ダイレクトに届く。」

「普段、なかなか聴けないから貴重な機会ですね。」

 

 普段聴けないって言っちゃってるし。。。。。