AKB48×ハロプロ 現代アイドル読解学

今をときめくアイドル達の輝きとそれらを取り巻くヲタらの生態を研究・観察していきま~す。

カントリーガールズに残った山木梨沙の、ちょっとイイ話。

 

 

まさかの文字数制限。

 

字数制限による投稿エラー、記事の消滅

 

さすがは指揮官ももちと愉快な仲間たちだ…一筋縄ではいかない

 

魅力が多聞に溢れている証拠でもある。

 

描いた思い出…

 

飛んで行った記憶

 

二度と戻らないメモリー

 

さよなら…1時間前の文字たち

 

結構書いた、文字たち…

  

 

 

山木梨沙

山木二等兵、山木嬢、りさぴょん先生、財閥、才女、歴女、姉女などの愛称で親しまれている。また、生粋の道重さゆみガチ恋女ヲタとしても知られる。

 

カントリーガールズの結成初期、ももち先輩がジュースをおごってあげるよと自販機で買うとき、500円玉をももち先輩が落としてしまった。

素早く拾い上げて山木が一言

「へ~、ももち先輩って外国のお金を持ってらっしゃるんですね」

「はぁぁぁぁあああ???」

 

結構早めに財閥育ちがバレてしまった

それ以来、ももち先輩含めてことあるごとに「財閥、財閥」「やっぱり梨沙お嬢様は違うわよね~」なんてメンバーたちからネタにされからかわれるようになる。はじめこそこのくだりを本気で嫌がっていたが、指揮官ももちの指揮下で育ったことによって「笑いに持っていく」ことができるようになった。

このように、世間一般目線とのズレから起こるちょいニアミスや、勘違いからのやらかしが彼女の魅力となった。

 

たとえばももち先輩と行く最後のバスツアーの企画コーナーで「シルエットクイズ」というものが行われた。

「このシルエットは何の食べ物でしょう?」

「当てることが出来たら、試食することができます!」

というクイズ。

シルエットに出てきたのは「落花生」

どう見ても落花生。

誰でも容易にわかる。

みんな食べてくださいね~のチヤホヤ系アイドルあるあるだ。

メンバー全員が正解する中、山木は

前方後円墳

と答えた。

 

ヲタらはいい意味を込めて

ポンコツポンコツポンコツ山木」

と呼ぶ。

しかし山木はポンコツではなくて「愉快」なのだ。

趙名門のエリート学校に通い知識は豊富。

ではわざと前方後円墳と言い間違えておどけたのかといわれるとそうじゃない。わざとらしさがない、だってわざとじゃないんだから。ガチで、前方後円墳以外考えていなかった山木。つまりそもそも根本的に、「どんな形に見えるでしょう?」と勘違いした。「それそのもの(落花生)を当てる」ではなくて、「何に見えるでしょうか?」と、勘違いした。

この抜けてる感は一見ポンコツのように思えるが微妙にニュアンスが違う。この早とちりから巻き起こる「愉快な世界観を作り出してくれる」山木の才足る魅力、それが「愉快」だといえよう。

「指揮官ももちと愉快な仲間たち」と今まで呼ばれて愛されているミニチュアアイドルグループ、カントリーガールズだが、この名前の「愉快な仲間たち」の「愉快な」は、山木がきっかけで付けられたといわれている。

もともとは「指揮官ももちと5人の仲間たち」とか「指揮官ももちと5人のちびっ子家来たち」「指揮官ももちと素人5人衆」などいろいろアイディアが出ていた。安定して固定された呼び名がなかった。ヲタらは好き勝手に呼びたいように呼んでいた。

ももちにしか興味のない馬鹿どもは「大指揮官ももち先輩と5匹の子ブタたち」「女王ももちと5人の下僕たち」なんて呼ぶこともあった。

「下僕はお前らヲタらだろ」なんて言い合い合戦、場外乱闘が酷い時期もあった。

 

混迷するナイスネーミング賞に蹴りを付けたのは、山木だった。

これは、カントリーガールズグループ結成初期の頃。ハロステというユーチューブ番組のMCをももち先輩と担当する山木。

女子にとって「服被り・色被り」は驚愕的な事案だ。

まして世界に発信しているネット番組で起こった事件。

丸被りしたももちと山木。もはや滑稽。ずっとこのまま毎秒被り続けて番組は進行していく。

恥辱羞、間抜け、それはまるでコント。ずっと被ってる。姉妹漫才を披露するわけでもあるまいに…。

でもなぜだろう…悲壮感がまるでない…

指揮官ももちの寛容さと懐の広さ、番組始まって早々に「色被り」を話題にしてネタにし笑いに変えた。

「先輩と服装被らないようにするのが後輩の役目だよ!もぉ♪」

なんて教えをポンっと放り込みつつ、面白可笑しく色づけする。

 

愉快になった…

 

山木が繰り出すやらかしちゃった感からぶわぁぁっと広がる愉快な世界。

ずっと被ったままで番組は進行される、という愉快。ずっと愉快のターン。

これがきっかけとなって「指揮官ももちと愉快な仲間たち」が定着していった。

 

 

一見しても二見してもただただふざけているようにしか見えないだろう?

でもそうじゃない。

ものすごく大切なことが隠されているのだ。

なんだって(特に女子らの群れであれば)グループに一人や二人は、クラッシャー、はぐれものがいるものだ。

なじめないやつ、空気読めないやつ、空気乱すやつ、協調性ないやつ、かき回すやつ。良くも悪くも不思議と一人や二人はいるものだ。

ところが面白いことに、カントリー・ガールズにはそーゆーものが誰一人としていなかった。

当時からすでに「カントリー・ガールズハロプロ内で最も仲の良いグループだね!」と、ヲタらか盛大に称賛していた。

その「仲の良さ」とは、女の子同士がキャフフ♡ってしちゃってる系の仲良しかもしれないし、あるいは自分はここで書いたように「戦友的な一致団結結束された志士感漲る」仲の良さ=絆というものをカントリー・ガールズのメンバー一人一人から感じた。

 

それで山木梨沙の「愉快」に話を戻すと。

研修生でありながらにしてユーモアと多彩な魅力で既に出番多くした稲場愛香は言うまでも無く、お子ちゃまマン小関と船木と、おしゃべりっ娘。のやなみんと、妹気質のでも強気で負けん気強い森戸知沙希は、見たまんまそのまんま垢ぬけてテンション高めれば楽しくワイワイはしゃげる「芸能人的、あるいはハロプロアイドル的」な一般人よりも高めで強めなテンション(空気感)をちゃんと持っていると分かる。

ところがお嬢様上がりの山木梨沙には、少なくとも加入当初の段階ではそういう要素が見られなかった。

 

「ずっとかしこまった良い子ちゃん」

 

という危機的状況。

このままいくとはぐれもの路線。

それは、山木梨沙とある種同期にあたる研修生仲間が多くいる「つばきファクトリー」のお嬢さんたちを眺めれば良く分かる。

そろそろ5年、6年経とうかというのに垢ぬけない田舎っぽさ、物静かさ、面白味の無さ、棒立ち感、ただいるだけのゴースト感、芸能人のオーラの欠片も無い下手したら一般人の女子らの方がよっぽど世慣れて小馴れて上手くできるっていう、そんな感じの。

山木梨沙もそっちに寄りに寄った存在だった。加入当初こそ。

 

しかし、上で述べたように、嗣永桃子山木梨沙の内に篭る硬い硬い殻を、ぶち破ってくれたんだよね。

そんなもんぶっ壊せよ!

って、お嬢様いじり、金持ちいじり、馬面いじり、緊張しいいじり、しゃべり下手いじりをして、辱めを与えて恥をかかせて恥をかかせて、山木梨沙の殻を壊したんだよね、ももち先輩が。

嗣永桃子がかつていた「ベリーズ工房」は、人気こそなかったけど、メンバーたちはそんなこと気にせずに「愉快に」みんながみんな一体となって楽しく全力で活動していた。人気が無くて比べられて悲壮感…それでも漂わせないで踏ん張れたのは、メンバーみんなの愉快な心持、愉快な空気感だった。ベリーズ工房のファンやヲタたちもそこに魅かれていた。一応現代的恒例「アイドルと名乗っちゃう系」ではあったけど、いろもん感が半端ない彼女たちを誰もアイドルとしては見ていなかった。でもそれで何の問題も無かったのは、活動しているアイドル達当人が楽し気に自由気ままに全力でやっていたからなんだよね。

たまたま、めちゃイケに出た際にももちが上手くやってそこから嗣永桃子だけがたまたま跳ねたけど、(ももち本人も何度も語っていることだが)めちゃイケのあれがなかったら「ももち」は内々で終わっていただろう、と。また合わせて「国民誰もが知るところとなるももち」でありながらにして「ベリーズ工房」の知名度の無さ加減の、その両面を直接的に目の当たりにしたカントリー・がルーズのプレイングマネージャーに就いたももちだからこそ、おどおどビビッて籠って自分を出せないでいる殻に閉じこもった山木梨沙を、早くにも殻を割って楽し気な「愉快な世界」へ導こうとしたんだよね。

 

を照れることがある?

何に恐れることがある?

なんでビビることがある?

ヲタは味方だ、ヲタは優しいぞ。

ここは日本だ、楽しく自由にやったらいいんだよ!

ビビることに時間を費やすな、恐れることに力を費やすな。

楽しむことに思いを注げ、楽しませることに気持ちを込めろ。

 

山木梨沙に対してのみならず他のメンバーたちにも)セクシーなポーズしなさい、とか、セクシーなセリフ言いなさい、とか、あれやれこれやれと恥ずかしいことお寒いことを積極的にやらせることで振り切らせて吹っ切らせて、強い心、たくましい気持ち、照れを無くしてやれる度量をちびっ子たちに教え込んだんだよね、ももち先輩は。芸能界で活動していく際に自分の力をきちんと発揮して魅せていくには「照れ」「恥ずかしい気持ち」「おどおど」「ビビる」ことは何の得にもならない、邪魔にしかならないことをよ~く理解していたから。

 

だからどうだろう?

ももち先輩と共演したときの顔を真っ赤にしてただただお座りしてももち先輩のいうがままに操られていた最初のハロステと、垢ぬけて恥を無くして一気に弾けた「山木梨沙!」とで、天と地ほどの出来栄え、見栄え、魅力の差を感じる。

お嬢様いじりわされてただ受け入れたり否定して終わるだけじゃなくて1つ2つ面白おかしく放り込めるようになっていたり。

そんな場面に出くわそうものなら「コイツ、…ここまで出来るようになったか…」と、思わず感動すらしてしまう。述べたように他のメンバーたち(森戸小関船木梁川)は、いずれは出来るだろうという要素をちゃんと持ち合わせていたから別段驚くとこも無いが、山木梨沙ほどカントリー・ガールズの加入前と、後とで化けたメンバーはいないだろう。研修生として数年間活動しておきながらにして。

山木梨沙をいい意味で化かして様変わりさせたももち先輩の手腕と未来展望に、今さらながらに感動すら覚える。

 

逆にあえて「化けられなかった」例は、ほら?すぐそこにいるじゃないか?

 

モーニング娘。の現リーダー9期生の譜久村聖が…。

彼女もまた加入当初「かしこまった単なる良い子ちゃん」で、今もずっと化けることなくそのまま来てしまったもんだから、もはやどうにもならない。

これもまた9期生で、生田絵里奈鞘師里保鈴木香音はもう観たまんまそのまんま、遅かれ早かれ化けて「愉快」になるだろう、やれるだろうと誰の目にも明らかだった。そんな中にいて一人、ふくちゃんだけが化けれずに長々と今に至る。

もしもふくちゃんが、ももち先輩の指揮下で育っていれば今とは想像もつかない化け感を以って素晴らしきリーダー、アイドル、モーニング娘。を魅せていたであろう。

化けることの大切さはハロプロ内では良き例が山とあるがわかりやすいところで言えば「亀井絵里」「道重さゆみ」なんてものがいるし、だいぶ遅れて化けた「新垣里沙」もいる。

彼女たちが化けることなくそのまま淡々と活動を続けていたら、どうだっただろう?

そこに思いを馳せれば、化けることの大切さがよくわかる。

 

 

山木梨沙を見る時、それはもう既に化け済みの山木梨沙を見ているから、この話を読んで「コイツ何言ってんだか…」と、おそらく誰もが思うかもしれない。

しかし、島村嬉唄に目をやると…。

半年足らずで脱退していった島村嬉唄は、一人化けることが出来ずに逃げるように出て行ってしまった。

もちろん、握手会でオッサンたちの手を握るのが嫌だとか、学校に行けなくなったのが嫌だとか、そーゆー理由が大半を占めてはいるがだからまさにそれが「化けれずに固執してしまった」せいでもあるだよね。

やっぱり彼女の…ん~上手く言えないが女子としてのプライドの高さというか、自我の強さというか、何とも知れない精神面、気持ちの面でももち先輩が他のメンバーたちにするような恥ずかしいポーズ、恥ずかしいセリフ、あれやりなさい、これやりなさいという命令という名の殻破りの訓練を、島村嬉唄だけが出来ずにいたし、あからさまに嫌がっていたし、そううこうするうちに他のメンバーたちは小馴れて世馴れて場慣れていき島村嬉唄と差がつき始めてきて、からの脱退でもあった点がなかなかに興味深い。

 

島村嬉唄だけが1人、「愉快」になれなかったんだよね…

脱落した島村嬉唄に対してどうこうではなくてだからその点で理不尽で面白くも無い命令のようなももち先輩から課せられる試練を、素直にしっかりやり込んで身に付けた山木梨沙は、大人だな~立派だな~りさぴょんエエわぁ~という感慨深さになるのだ。

 

 

そんな山木梨沙が、カントリー・ガールズのメンバー移籍の件で、小関舞を一人残すまいと自らも「残留」することにした男義にも似た勇気ある決断は、身を削って育てつくり上げてくれたももち先輩に対する、そしてカントリー・ガールズ愛の深さを示してくれていることを忘れてはならない。